日本から近い国といえば韓国・台湾・中国・香港・ロシアなどですね。その中で台湾・香港・中国は中国語圏であり、中国語が話せると旅の楽しみがグッと拡がります。
日本人にとって中国語はとても難しい言語ではあります。難しい部分も確かに多いのですが、他の外国人が中国語を話すよりも多くのアドバンテージを日本人はすでに持っていたりもします。
中国語を勉強するうちの初期の段階で、3泊4日くらいの短期旅行に出かけるとき、短期間でできるだけ簡単にマスターして旅行で使える中国語テクニックを考えてみました。
単語やフレーズの暗記は最小限にする
旅で使いたい中国語はなんでしょうか。
- 買い物
- レストランや食堂
- 観光地のチケット売り場
- バスやタクシー移動の会話
- ホテルでの会話
etcetcですよね。
これらをすべて覚えようとすると膨大な数の単語やフレーズを覚えなければなりません。
かんたんな旅行者用会話本を1冊みて、それを全部覚えるとするとそれは大変苦難な道のりです(笑)
2泊3日、3泊4日くらいの短期旅行のためにできるレベルの勉強ではないというのが正直なところです。
「これが欲しい」をどうやって伝えるか
英語なら I want this. で通じますが、丁寧な言い回しで would likeを使ったりします。言い方には何通りもありますよね。
その時のシチュエーションで最適な言い回しを選択するという作業をあきらめると、サバイバル語学の能力は劇的に前進します(爆)
中国語で「これが欲しい」は「清給我這個」とか「我要這個」とかになるんですが、一番最初のとっかかりでこの2つの使い方の違いを覚える必要ははっきり言ってないのです。
覚える言葉の数を減らすことが最初のステップとして大切になります。
この考え方であれば、欲しい時には「我要(欲しいもの)」でとりあえずやっつけることになります。たった2文字でOK。これならできそうに思えてきますよね。
そこが大事なポイントです。
リスニングがとても難しい中国語
中国語が日本人にとって難しい言語な理由は、
発音とリスニングが難しすぎる
発音・リスニング、この2点が大きな壁として立ちはだかります。
リスニングは、とにかくものすごく速くてすべて聞き取るのはとても難しいです。
英語はなんだかんだで中高の6年くらいは勉強した人が多いと思います。ものになっていなくても、多少の知識や耳の慣れ、発音の経験があります。単語も少しは知っているんです。でも、ネイティブの英語はこのレベルでは全く太刀打ちできません。相手の発音を聞き取れないし、こちらの日本語訛りの発音を相手がなかなか理解してくれないからです。
中国語を中国語ネイティブと話すときにも、相手の発音を聞き取れないことと日本語訛りの発音を理解してもらえないことは頻発します。
最初のうちは文章で会話するなんてとても無理なので、単語のやり取りをする感覚で考えると少しは気が楽になります。できるだけ簡単な短い単語やフレーズを好んで使うようにすることがコツです。
少し慣れると、全文聞き取れていなくてもなんとなく意味が分かるようになる時が来るそうです。私はまだわかりませんが。。。
これは中国ネイティブの方って文章のすべてを聞き取っていないようなんですよね。言われてみれば、日本語でもある程度推測で聞けるものもありますよね。
ネイティブでない日本人が、ネイティブの中国語をすべて聞き取るのはあきらめていいんですw
発音の壁
短期旅行の初心者中国語では、
長い文章を使わずにできるだけ単語でやり取りをするようにします。発音に関しては最低限の知識で乗り切ることが重要です。
日本語の発音が世界的に見てもとても単純な言語なので、日本人にとって中国語の発音はかなり難しく、習得するにはそれなりの訓練が必要です。私も発音はほぼ素人です。
先ほどの例で出てきた、中国語の「これが欲しい」の意味の「我要這個」で考えてみます。
「我要這個」はそれぞれ以下のように表されますが、
我 wo3
要 yao2
這個 zhe4ge
数字は四声と呼ばれる抑揚の記号です。
日本語には抑揚があまりありませんので、四声を気にせずに「うお~ やお」をそのまます~っと読んでしまいます。
実際の「我要」は「うぉぅ やお!!!」みたいな感じにきこえるので全然違います。
また、ピンイン表記を日本語のローマ字読みすると日本語にzheの音がないために、
「うぉ やお ??げ」となって、「這個」を日本人は読めなくなってしまいます。
実際には「個」の「ge」も「げ」の音ではないのでさらに混乱します!
「zhe」は発音を聞くと「ヂャー」とか「ジャー」のような感じに聞こえます。日本語では表せないので的確なものはありません。「ge」も「グァ」に近い発音です。
はっきり言って、
普通の人はこの短いたった4文字の1文だけでギブアップしたくなるレベルなのです。
短期旅行程度で使う中国語の発音に関しては最低限の知識で乗り切ることが重要です。とにかく相手にこちらの意図が伝わればいいんです。
そのために気をつけることは、長い文章を使わない・覚えないこと、できるだけ単語で勝負することが通じるための近道です。
「我要」だけでいいじゃない?
短い文章じゃないと伝わりにくいので、「これが欲しい」は「我要○○」を使います。
大事なのは、この時点で「清給我」との違いとかを考えないことです。それを気にするのはもう少し中国語の知識が増えてからで十分で、最初からいろんなことを気にしてしまうと話すこと自体ができなくなってしまいます。
そしてポイントは、
「我要○○」の○○部分は筆談や指差しでOK
ということです。
台湾の食堂でルーローハンを頼みましょうか。
「我要(一杯)滷肉飯(中)」
注文票がなくてもこれくらいは店員さんも聞き取ってくれます(きっと)
カッコでくくった一杯とか中とかは話さなくても伝える方法を使えば知らなくてもいいです。
たとえば、一つ頼むなら「一杯」、これは指でいけますね。
サイズは小か中か。zhong とxiaoが言えれば言っていいし、わからなければ書いて見せればOKです。
まずは「我要+滷肉飯」を覚えて使います。
次回にサイズを一緒にオーダーできるように「我要滷肉飯中」と伝えられるようになります。2杯頼みたいなら「我要2杯滷肉飯中」にしたらいいですよね。その基本形が「我要+滷肉飯」なわけです。
最低限覚えておかないといけないのは「我要」と欲しいものである「滷肉飯」だけで、あとは追加していくだけです。
これくらいなら旅行前に多少準備できますよね。
さいごに
日本人の悪いところは、間違った言葉を話すことは絶対ダメみたいなところがあることです。最初からきれいに話せる人なんていませんから、間違っていても話すことが大切です。
スプーンいる?「你要湯匙嗎?」って聞かれて「不要」って答えたら、それに答えるときは「不用」だよって教えてくれたりしますよ。そういうところも台湾が好きなところなんですけどね。こういう言い回しも経験で少しずつ覚えていきますから、最初の間違いは気にしないこと。
間違いを恐れずに、かんたんな短いフレーズから少しずつ使える言葉を増やしていくようにするのが良いと思います。