6月に入り、コロナの影響が少しずつ衰えてきている感じがします。それに伴い航空便の運航再開のニュースも多く耳にするようになっています。
しかし、国際線はまだまだ回復には時間がかかりそうです。なぜなら、各国の入国規制とビザ免除停止が緩和・再開されないことには旅客が増えることはありえません。
6月も中旬になり、7月の航空便の運航スケジュールもだいたい出そろった感があります。東アジアの隣国である、韓国・中国・台湾・香港の入境規制・緩和についての情報を整理してみます。
日本の入国規制
現在のところ、日本への外国人の入国は129か国について入国拒否の対象国としています。
韓国・中国・台湾・香港についても同様に、過去14日以内にそれらの国に滞在していた外国人については入国拒否となっています。
日本人の渡航可否
それぞれの国で若干条件が違いますが、ほぼすべての日本人が入国拒否の対象となっています。
韓国
韓国で外国人登録している者、居所申請が有効な者については所定の隔離期間は必要だが入国は可能。
その他は入国拒否。
中国
3月28日以前に取得したビザは効力停止となっています。
それ以後に新規取得したビザは有効となっているので、新たにビザを申請してビザが下りれば入国することは可能なのかもしれません。実際のところ、ビザの申請が通るのかどうかなどはあまり情報がなく、よくわかりません。
台湾
居留証、外交公務証明、ビジネス契約履行証明またはその他の特別な許可がある者は、14日間の隔離は必要ですが入境可能。
香港
航空便で到着する非香港居住者は入境不可です。
中国本土・マカオ・台湾から入国する場合は、その他の国に14日以内に滞在していなければ入境可能という条件があるのですが、おそらく陸路と海路なんだろうと思います。
入境規制緩和への動き
中国
主に日系企業の現地駐在員のような人たちへのビザ発給は徐々に始まっているようです。5月末に武漢行のチャーター機が飛んでいたのもこういった需要があるものと思います。
6月以降もこの流れは続くと思いますが、旅客便の再開という点ではまだまだ難しそうです。
台湾
6月初旬に入境者を4区分に分けて、それぞれ段階的に対応するという情報が流れました。
1級がニュージーランドやパラオ。
2級がベトナム・ブルネイ。
3級に日本・オーストラリア・タイ。
4級はそれ以外のようです。
1級は自己健康管理が求められるのみでほぼ自由に行動できる感じです。2級は5日間の居所検疫ののち自己健康管理、3級は7~10日の居所検疫ののち自己健康管理、といった基準になっています。
香港
国際線旅客のトランジットでの利用は解禁されました。ただ、運航路線がかなり限られているので、実際にどの程度の人が利用しているのかは疑問ですが。
日本側の外国人受け入れ
日本人が相手国に入れるかどうかと、相手国の人が日本に入れるかどうかはどちらか片方だけだとなかなか利用できる人が増えません。双方の移動があってようやく需要も回復することが見込めるわけです。
例えばJALの国際線運航便ではベトナムとタイへの便は飛んではいます。ですが日本発は旅客取り扱いがありません。現地発の便は旅客取り扱いありで飛んでいる便があります。日本には帰って来れるけど、日本から現地にはいく手段がない状態なわけです。
入国制限緩和の対象国
日本政府は比較的状況の良い国を対象に入国制限を緩和するとしています。
その対象はいまのところ4か国、ベトナム、タイ、オーストラリア、ニュージーランドです。
この4か国に関しては正式決定間近であり、日本側は受け入れを開始するようです。
台湾はどうか?
上記の4か国と同じくらい、コロナ封じ込めに成功している国である台湾。当然入ってきて不思議ではないのですが、なぜか台湾は含まれていません。
実際のところ、台湾外交部からは台湾からの渡航について緩和の対象に入れるようにという要請は来ているようです。これはやはり中国に対する気遣いの面がありそうです。
日本政府側も、台湾のコロナ封じ込めが成功していることは高く評価しているといういいかたでにげています。もし台湾を緩和対象に入れるのであれば、中国からすれば台湾・香港も自国ですから、同じように対応していかないといろいろ面倒なことになるのでしょう。
台湾への対応はいろいろと難しいこともありますが、近いうちに緩和対象国に名を連ねることにはなるでしょう。台湾側が日本人の渡航をどの程度認めるかとの兼ね合いもありますしね。
さいごに
7月以降、国際線も週1・2便のような路線が多いものの、運航再開のニュースが増えてきました。
私がいちばん気になっているのは台湾なんですが、台湾・中国・香港・韓国と日本での移動が正常化しないことにはその先の東南アジア諸国との移動もなかなかうまくいかないでしょう。
親日である台湾がまず正常化してくれて、人の往来が早く自由になってくれることを願っています。